北海道の名字の特徴 | |
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★ 北海道の道名の由来 ・ 北海道特有の名字 ・ 北海道の難読地名・珍地名 ・ 北海道の地名集 ・ 北海道の戦国史
★ 北海道の名字の特徴
# 明治維新後に内地から多くの人たちが北海道に来たわけだが、その多くは東北と北陸出身の人たちと言われている。そして、北海道内に住み着いた土地は出身の旧藩の支配地を中心としていた。例えば加賀藩(石川県)から来た人たちの多くは、加賀藩の支配地であった、宗谷岬からオホーツク沿岸に住み着いて、その地方に加賀地方の名字を持ち込んだと推定される。
# 北海道の紋別郡の遠軽町に「東海林」という名字がまとまって見られますが、この人たちの先祖は明治維新後山形県の内陸地方からやって来た可能性が強いと思われます。
なぜなら、この地の「東海林」さんは「とうかいりん」と読む人が多く、「とうかいりん」読みをするのは「山形県の内陸地方」特有の読み方だからです。詳細はこちらをどうぞ。
# 北海道南部(渡島)には中世から倭人の居住が認められた。また、日本書紀の斉明天皇の項にすでに「渡島」という地名が出てくる。
# 明治以降の入植者由来の名字が多く、北海道独自の名字は少ない。特に戊辰戦争の敗者であった旧幕府軍関係の諸藩からの移民が目立ち、それらの地域由来の名字が増えた。明治維新後の移住者のうち70%は東北地方と北陸地方出身者で占めた。
# 名字の上位は東北地方と類似している他、順位が下がると、長谷川、本間、山本、中川、森など北陸地方の名字も目立つ。
# 函館には秋田と同様に、「〜谷」のように「谷」がつく屋号由来の名字が目立つ。
# 道南には中世以来の名字も多く、「道南十二館(15世紀にできた小領主の館)」の一つである花沢館(上ノ国町)の蠣崎家(後に松前家)などが有名。コシャマインの乱の後、花沢館主の蠣崎氏の元にいた武田信広が蠣崎氏を継いで渡島半島を領して、戦国大名となった。
# 道南は鎌倉時代から和人が治めており、対岸の青森県の影響を受けた。 【出典】
# アイヌ語由来の地名は多く存在するが、アイヌ民族は名字自体がなかったのでアイヌ民族由来の名字は見られない。
# 北海道にゆかりの名字: 北海(丸に違い鷹の羽紋)、道、大地(丸に蔦紋、丸に違い鷹の羽紋)、吹雪(丸に平四つ目紋)、馬道(丸に鬼蔦紋)。千歳(鶴の丸紋、丸に梅鉢紋)、襟裳(丸に一つ引紋)、北見(丸に抱き茗荷紋)、千島(丸に割り菱紋)、浦川(丸に三つ柏紋、丸に違い鷹の羽紋)、浦河、松前(丸に割り菱紋)。蝦夷森(えぞもり)。【日本の苗字 「歴史」編集部 新人物文庫】
# 北海道の特徴的な名字: 加我(かが)、鉢呂(はちろ)、厚谷(あつや)、知里(ちり)、蠣崎(かきざき)、笹浪(ささなみ)、馬酔木(あしび、あせび)【出典】
# これらの名字のほとんどは、開拓者が新たに作った名字。【出典】
# 北海道の珍名集: 珍名(ちんな)、印鑰(いんやく)、根符(ねっぷ)、罟谷(あみや)、瘧師(ぎゃくし)、煮雪(にゆき)、雲母(きら)、別紙(べっし)、半洲毛(はんすけ)、四十物谷(あいものや)【出典】
【北海道らしい名字】
・ 鉢呂(はちろ): 富山をルーツとする名字だが今や富山県よりも北海道に多い。元経済産業大臣の鉢呂吉雄(民主党)の出身地は北海道樺戸郡新十津川町。
・ 加我: 全国の約8割は北海道にみられ、大半は道南地方にみられる。【名字でわかるあなたのルーツ 森岡浩 小学館】
【北海道らしい名字2】
・ 行町(あるきまち)、印銀(いんぎん)、陰能(いんの)、少数(しょうすう)、息才(そくさい)、鉢呂(はちろ)、就鳥(ひよどり)。【出典】
■ 主な移住地
# 武蔵国の八王子千人同心の次男や三男: 1800年に白糠や勇払へ100人が派遣されたが寒さによる死者の続出で成功せず。
# 出羽国の庄内藩: 幕末に留萌や天塩に入植した。その後、明治維新で朝敵となり、みな引き上げた。
# 陸奥国の仙台藩: 明治維新で62万石から28万石に減らされたので、室蘭付近に移住した。伊達市はその名残。
# 陸奥国の会津藩: 余市市に移住した。
# 徳島藩の家老で淡路国洲本城代の稲田家: 藩主と対立して静内に移住。
# 屯田兵制度: 1874年に明治政府は屯田兵の制度をつくり、宮城県、青森県、山形県で募集した約200戸の士族を琴似(今の札幌市)に入植させた。
# 移住者の出身地: 青森県と新潟県が約5万戸。以下、秋田県、石川県、富山県、宮城県などで、東北と北陸で全体の約7割を占める。また、徳島県と香川県からも1万戸以上が移住するなど、四国の出身者も多い。
# 主な移住地
・ 宗谷岬からオホーツク海沿岸の地域: 金沢藩
・ 知床半島東部付近: 熊本藩
・ 釧路から厚岸付近: 佐賀藩
・ 帯広付近: 静岡藩
・ 苫小牧から夕張付近: 高知藩
・ 苫小牧から室蘭付近: 一関藩など。
・ 長万部付近: 庄内藩
・ 奥尻島: 福岡藩
・ 留萌付近: 山口藩
・ 天塩からサロベツ原野付近: 水戸藩
■ 北海道の名字の特徴【出典】
# 難読名字: 馬酔木(あせび)、罟谷(あみや)、行町(あるきまち)、撰藻(えりも)、眠目(さっか)、醜茶(しこちゃ)、射号津(しゃごつ)、千僧供(せんぞく)、九十三(つくみ)、徹辺(てしべ)、部田(とりた)、根符(ねっぷ)、子出藤(ねでふじ)、就鳥(ひよどり)。
# 北海道移住の歴史と名字
・ 北海道への移民は、江戸時代中期にには政策化として唱えられていたが、本格化したのは江戸時代の終わり頃。最初の移民は、武蔵国八王子に住み、農業に従事しながら甲州街道の警備を担当した、八王子千人同心の次男や三男。寛政12年(1800年)に蝦夷地東部の白糠・勇払に100人が派遣されたものの、あまりの寒さで死者が続出して失敗した。
・ 続いて幕末に、出羽国庄内藩(山形県鶴岡市)が蝦夷地北部の留萌や天塩に藩士や農民を送り込んだ。雪国出身のため、彼らは八王子千人同心と比べると寒さに慣れており、ある程度の成果はあげたが、戊辰戦争で朝敵になり、明治維新後に引き上げた。
# 明治維新後の北海道への移民者は、東北、北陸、四国からが多く、東北と北陸で約7割をしめた。そのために両地方の名字が目立つ。
# 北海道ならではの名字
・ 秋田谷(あきたや): 函館市に集中している「〜谷」の名字の一つで屋号に由来する。
・ 加茂(かも): 函館市に集中している。全国の約8割は北海道にみられ、その大半は道南地方にみられる。賀茂から漢字が変化したものという。
・ 部田(とりた): 服部に由来する。つまり「服部(はっとり)」から、「部」を「とり」と読んだ。鳥田から変化したものという。
・ 鉢呂(はちろ): もとは富山県南砺市の旧平村の名字。平家の落武者で、本来は鉢蝋と書いた。
# 北海道にルーツがある名字
・ 門別(もんべつ)
# 北海道の珍しい名字
・ 帰家(かんや)
・ 平目(ひらめ)
【順位は北海道内の順位】
■ 1位: 佐藤(さとう): 北海道約12万人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】: 北海道の佐藤家
・ 佐藤(約3%)
【出典】
■ 2位: 高橋(たかはし): 北海道約7万人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 3位: 佐々木(ささき): 北海道約6万人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 4位: 鈴木(すずき): 北海道約5万人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 5位: 伊藤(いとう): 北海道約4万5千人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 6位: 田中(たなか): 北海道約3万6400人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 7位: 渡辺(わたなべ): 北海道約3万6500人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 8位: 吉田(よしだ): 北海道約3万6200人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 9位: 小林(こばやし): 北海道内の「小林」の名字の詳細
■ 10位: 中村(なかむら): 北海道11位約3万3000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 11位: 斎藤(さいとう): 北海道10位約3万4000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 12位: 加藤(かとう): 北海道13位約3万人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 13位: 山本(やまもと): 北海道12位約3万2000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 14位: 山田(やまだ): 北海道約3万人。【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 15位: 阿部(あべ): 北海道約2万8000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 16位: 木村(きむら): 北海道約2万6300人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 17位: 工藤(くどう): 北海道約2万5000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
# 北海道の工藤家の多くは青森県と岩手県から転じた。【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 18位: 三浦(みうら): 北海道約1万9400人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 19位: 林(はやし): 北海道約1万7500人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 20位: 斉藤(さいとう): 北海道約1万7500人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 21位: 菅原(すがわら): 北海道約1万7400人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 22位: 山口(やまぐち): 北海道約1万6600人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 23位: 山崎(やまざき): 北海道約1万6300人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 24位: 菊地(きくち): 北海道約1万6000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 25位: 池田(いけだ): 北海道約1万5800人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 26位: 長谷川(はせがわ): 北海道約1万5600人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 27位: 本間(ほんま): 北海道約1万5100人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 28位: 石川(いしかわ): 北海道約1万5000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 29位: 千葉(ちば): 北海道約1万5000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 30位: 藤田(ふじた): 北海道1万4700人。【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 31位: 松本(まつもと): 北海道約1万4100人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 32位: 遠藤(えんどう): 北海道約1万4000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 33位: 後藤(ごとう): 北海道約1万3900人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 34位: 村上(むらかみ): 北海道約1万3700人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 35位: 清水(しみず): 北海道約1万3500人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 36位: 森(もり): 北海道約1万3400人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 37位: 橋本(はしもと): 北海道約1万2800人 【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 38位: 太田(おおた): 北海道約1万2800人 【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 39位: 中川(なかがわ): 北海道約1万2500人 【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 40位: 成田(なりた): 北海道約1万2400人 【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 41位: 前田(まえた): 北海道約1万2400人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 42位: 松田(まつだ): 北海道1万2100人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 43位: 武田(たけだ): 北海道約1万2000人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 44位: 小野(おの): 北海道約1万1300人。【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 45位: 近藤(こんどう): 北海道約1万1100人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 46位: 田村(たむら): 北海道約1万1100人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 47位: 坂本(さかもと): 北海道約1万1100人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 48位: 五十嵐(いがらし): 北海道約1万1100人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 49位: 山下(やました): 北海道約1万1100人【道産子のルーツ事典 岸本良信 中西出版】
■ 厚谷(あつや): 北海道の厚谷家
■ 猪股(いのまた): 北海道の猪股家
■ 国領(こくりょう): 北海道内の「国領」の名字の詳細
■ 笹浪(ささなみ): 北海道内の「笹浪」の名字の詳細
■ 渋田(しぶた): 北海道内の「渋田」の名字の詳細
■ 下国(しもくに): 北海道の下国家
■ 白鳥(しらとり、しろとり): 北海道の白鳥家
■ 関川(せきかわ): 北海道の関川家
■ 太刀川(たちかわ): 北海道内の「太刀川」の名字の詳細
■ 西川(にしかわ、さいかわ): 北海道内の「西川」の名字の詳細