合成地名
参考資料・文献 利用上の注意
名字の由来のTop 地名の由来のTop
名字と地名のMenu 地名の目次
究極の合成地名 地名は生きている
スポンサーリンク
スポンサーリンク

★ 現代では「地名」といっていいのか、「住所」と言っていいのか微妙ではあるが、新しく埋め立てた場所に新たに地名(住所)が付与されたり、市町村の合併により新たな自治体ができて新しい名がついたりするケースがある。自治体名の場合は、その地域に古くからある地域名を付与するケースも多いが、新たな「現代地名」を付与することもある。

★ 合成地名
・ 明治22年(1889年)に町村制が施行されたが、その前年には国内に7万1314町村(集落)が存在した。そして、合併後1万5820になった。その際に合成地名が数多くできたが、内務省は町村合併の基準を以下のように定めた。
・ 「訓令第352号」。「同規模の村の合併にあたって合成地名を、お互いに優劣なき数町村を合併するときは、各町村の旧名称を参互折衷する等適宜斟酌し勉めて民情に背かざることを要す。」
・ 山武郡: 千葉県の山武郡は「山辺郡」+「武射郡」の合併。
・ 長生郡: 千葉県の長生郡は「長柄郡」+「上埴生郡」の合併。
・ 綾歌郡: 香川県の綾歌郡は「阿野郡」+「鵜足郡」の合併。
・ 仲多度郡: 香川県の仲多度郡は「那珂郡」+「多度郡」の合併。
・ 三養基郡: 佐賀県の三養基郡は「三根郡」+「養父郡」+「基肄郡」の合併。

★ 自治体名の命名のパターン
「内務省訓令第352号」
・ 第六条 合併の町村には新たにその名称を選定すべし、旧各町村の名称は大字として存することを得。尤も、大町村を合併するするときは、その大町村の名称を以て新町村名と成し、或いはお互いに優劣なき数小町村を合併するときは各町村の旧名称を参互折衷するなど適宜斟酌し勉めて民情に背かざることを要す。但し、町村の大小に拘わらず歴史上著名の名称はなるべく保存の注意を為すべし。

【現代地名】

・ 新しい地名(現代地名)

【合成地名】

■ 愛荘(あいしょう): 滋賀県愛知郡愛荘町(あいしょうちょう)。2006年(平成18年)に、秦荘町と愛知川町が合併して発足。

■ 藍住町(あいずみちょう): 徳島県板野郡藍住町
・ 昭和の大合併で、藍園村と住吉村が合併して成立。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】

■ 昭島(あきしま): 東京都昭島市

■ 秋ノ宮(あきのみや): 秋田県湯沢市秋ノ宮
・ 旧秋ノ宮村。秋田県と宮城県の県境に位置することに由来する。【出典
・ 秋ノ宮温泉がある。

■ 朝山(あさやま): 島根県朝山町(大田市)

■ 安代(あしろ): 岩手県八幡平市(旧安代町)

■ 熱塩加納(あつしおかのう): 福島県熱塩加納村(喜多方市)

■ 安眞木(あまぎ): 福岡県安眞木村(田川郡川崎町)

■ 綾歌郡(あやうたぐん): 香川県。明治32年に阿野郡と鵜足郡が合併し、「阿野鵜足(あやうた)」とし、「綾歌」の字をあてた。

■ 安丹(あんたん): 山形県鶴岡市

■ 井泉(いいずみ): 埼玉県羽生市

■ 飯舘村(いいだてむら): 福島県。昭和31年に大舘村と飯曾村が合併して成立。一字ずつをとった合成名称。

■ 生田(いくた): 神奈川県川崎市多摩区生田

■ 市貝(いちがい): 栃木県芳賀郡市貝町

■ 市川三郷町(いちかわみさとちょう): 山梨県西八代郡市川三郷町
・ 平成の大合併で、市川大門町、三珠(みたま)町、六郷町が合併して成立。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】

■ 市羽(いちは): 栃木県芳賀郡市羽村(市貝町)

■ 糸島(いとしま): 福岡県糸島市

■ 稲川(いなかわ): 秋田県湯沢市(旧稲川町)

■ 稲沢市(いなざわし): 愛知県稲沢市明治22年に稲葉村と小沢村が合併して稲沢町となった。
・ 稲沢駅(いなざわえき):愛知県稲沢市駅前。JR東海・東海道本線。明治20年(1887年)に、稲葉村と小沢村が合併した際に、一字づつとって稲沢の地名が生まれた。【出典

■ 今金町(いまかねちょう): 北海道瀬棚郡今金町

■ 梅里(うめざと): 東京都杉並区梅里

■ 梅島(うめじま): 東京都足立区梅島

■ 大泉(おおいずみ): 群馬県邑楽郡大泉町

■ 大荒(おおあら): 山形県大荒村(鶴岡市)

■ 大岡(おおおか): 埼玉県比企郡

■ 大木(おおき): 福岡県三潴郡大木町

■ 大口(おおぐち): 愛知県丹羽郡大口町

■ 大椚(おおくぬぎ): 埼玉県ときがわ村

■ 大熊町(おおくままち): 福島県双葉郡大熊町

■ 大塩(おおしお): 宮城県東松島市

■ 大田区(おおたく): 東京都大田区

■ 大玉(おおたま): 福島県安達郡大玉村
・ 昭和30年に、大山村・玉井(たまのい)村が合併して成立。【出典
・ 昭和30年に、「大山村」と「玉井村」が合併して成立。「大山村」の「大」と「玉井村」の「玉」をとった。大山村は、明治22年に「大江(だいえ)村」と「椚山(くぬぎやま)村」が合併して
できた合成地名。【出典

■ 大平(おおひら): 熊本県菊池市大平

■ 大広(おおひろ): 山形県大広村(鶴岡市)

■ 大蕨岡(おおわらびおか): 山形県大蕨岡村(飽海郡遊佐町)

■ 岡原(おかはる): 熊本県球磨郡岡原村

■ 尾口(おくち): 石川県石川郡尾口村

■ 忍野(おしの): 山梨県南都留郡忍野村

■ 尾田蒔(おだまき): 埼玉県秩父市尾田蒔(旧尾田蒔村)

■ 小原(おはら): 埼玉県熊谷市

■ 小美玉(おみたま): 茨城県小美玉市
・ 平成の大合併で、小川町、美野里町、玉里町が合併して成立。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】

■ 鏡石(かがみいし): 福島県岩瀬郡鏡石町

■ 風間浦村(かざまうらむら): 青森県下北郡風間浦村
・ 下風呂村、易国間(いこくま)村、蛇浦村が合併して成立。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】
・ 明治22年に、下風呂村、易国間(いこくま)村、蛇浦村の3村が合併して成立。【出典

■ 勝田(かつた): 茨城県ひたちなか市(旧勝田市)

■ 桂荒俣(かつらあらまた): 山形県桂荒俣村(鶴岡市)

■ 金岡(かなおか): 秋田県

■ 金塚(かなづか): 新潟県新発田市金塚

■ 家根合(かねあい): 山形県家根合村(東田川郡庄内町)

■ 嘉穂(かほ): 福岡県嘉穂町(嘉麻市)

■ 蒲郡(がまごおり): 愛知県蒲郡市

■ 神河(かみかわ): 兵庫県神崎郡神河町

■ 河島(かわしま): 山形県村山市河島

■ 神花(かんばな): 山形県神花村(東田川郡三川町)

■ 紀尾井町(きおいちょう): 東京都千代田区紀尾井町

■ 貴生川(きぶかわ): 滋賀県甲賀市水口町貴生川

■ 清里町(きよさとちょう): 北海道斜里郡清里町
・ 上斜里村から昭和30年に町制をしいたとき、合併する前の小清水村の「清」と、斜里町の「里」を併せた。上斜里村は小清水村の一部と斜里町の一部を併せて成立した。【出典

■ 清瀬(きよせ): 東京都清瀬市

■ 清田(きよた): 岩手県一関市千厩町清田

※ これは地名じゃなく駅名ですが。
■ 喜連瓜破(きれうりわり): 大阪府大阪市平野区喜連に大阪市営地下鉄の喜連瓜破駅がある。摂津国の喜連と河内国の瓜破の国境に設置された駅で、両地区を合わせた。「喜連」は渡来人の「呉人(くれびと)」が住んだ地で、「くれ」が「きれ」と転訛した。「瓜破」は「修行中の僧侶が瓜を割って供えた」ことに由来する。喜連瓜破駅は日本の駅で最初にエレベーターが設置された。
・ 瓜破(うりわり): 大阪府大阪市平野区瓜破。地名に関しては、道照が地内から天神尊像を得たときに、尊前にウリを破って供えたという伝承や、当地の人が弘法大師にウリを進じたという伝えがある。【出典

■ 国立(くにたち): 東京都国立市

■ 熊手島(くまてじま): 山形県熊手島村(酒田市)

■ 久御山町(くみやまちょう): 京都府久世郡久御山(くみやま)町
・ 昭和の大合併で、佐山村と御牧村が合併して成立。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】
・ 「久世郡+御牧村+佐山村」。木津川と宇治川の合流点ちかくにかつてあった小椋池を干拓してできた町。昭和29年(1954年)に久世郡の御牧村と、佐山村が合併して久御山町が成立。【出典

■ 更埴(こうしょく): 長野県千曲市(旧更埴市)昭和34年に更級郡と埴科郡にまたがる四町村が合併するときに、料郡名を合成した。
・ 更級郡と埴科郡が合併してできた合成地名。【日本地名事典 三省堂】
・ 合併時の町村が、更級・埴科の両郡にまたがっていたことから、両郡名の文字によって合成したもの。【出典

■ 香寺町(こうでらちょう): 兵庫県姫路市香寺町(旧兵庫県神埼郡香寺町)
・ 昭和の大合併で、香呂(こうろ)村、中寺村が合併して成立。平成の大合併で、姫路市へ。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】

■ 幸福(こうふく): 北海道帯広市幸福町

■ 駒沢(こまざわ): 東京都世田谷区駒沢

■ 笹神(ささかみ): 新潟県北蒲原郡笹神村

■ 山武(さんむ): 千葉県山武市

■ 七ヶ浜(しちがはま): 宮城県宮城郡七ヶ浜町

■ 常総(じょうそう): 茨城県常総市

■ 真正町(しんせいちょう): 岐阜県本巣市

■ 住田(すみた): 岩手県気仙郡住田町

■ 墨田(すみだ): 東京都墨田区

■ 清哲村(せいてつむら): 私が好きな究極の合成地名はこれ。

■ 関川(せきかわ): 新潟県岩船郡関川村

■ 千石(せんごく): 東京都文京区千石

■ 大小(だいしょう): 新潟県佐渡市大小
・ 明治時代に、大須(おおず)村と小立(こだつ)村が合併して大小(だいしょう)村となった。【心に響く!美しい「日本語の言葉」2200 西東社編集部】

■ 大東(だいとう): 埼玉県さいたま市浦和区大東

■ 岱明(たいめい)町: 熊本県
・ 熊本県玉名郡岱明(たいめい)町は、小岱山(しょうたいざん)の「岱」と、有明海の「明」の合成地名。平成の大合併で玉名市へ。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】

■ 高橋(たかはし): 富山県富山市八尾町高橋

■ 高山村(たかやまむら): 群馬県吾妻郡高山村
・ 明治22年の町村制施行の際に、尻高村(しったかむら)と中山村が合併して成立。尻高の高と、中山村の山をとった。【出典

■ 立川(たちかわ): 山形県東田川郡庄内町

■ 筑穂(ちくほ): 福岡県筑穂町(飯塚市)

■ 千早赤阪村(ちはやあかさかむら): 大阪府南河内郡千早赤阪村

■ つくばみらい: 茨城県つくばみらい市

■ 津田沼(つだぬま): 千葉県習志野市津田沼

■ 土村: 千葉県柏市明治22年に、十一村が合併して成立。十一を縦に書いて土とした。

■ 津山町(つやまちょう): 宮城県登米市津山町

■ 津山村(つやまむら): 山形県天童市

■ 津山村(つやまむら): 明治時代に新潟県北魚沼郡にみられた村名。信濃川支流魚野川下流域。和南津・中山の2か村が合併して成立。旧村名を継承した2大字を編成。村名は旧村名から1字ずつとった。【出典

■ 天水(てんすい): 熊本県天水町(玉名市)

■ 十和(とおわ): 高知県高岡郡四万十町十和(旧高知県幡多郡十和村)
・ 昭和の大合併で、昭和村と十川(とおかわ)村が合併して成立。十和村は、平成の大合併で、四万十町へ。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】
・ 十和(とおわ): 高知県十和村(高岡郡四万十町)。「十川村+昭和村」。昭和32年(1957年)に、十川村と昭和村が合併して十和村が成立。平成18年(2006年)に、窪川町や大正町と合併して四万十町へ。【出典

■ 富合(とみあい): 熊本県富合町(熊本市)

■ 富加町(とみかちょう): 岐阜県加茂郡富加町。昭和29年に加茂郡富田村と加治田町が合併して成立。【地名由来 飛騨・美濃 山内和幸 まつお出版】

■ 富里(とみさと): 千葉県富里市

■ 豊科(とよしな): 長野県安曇野市豊科

■ 豊玉(とよたま): 東京都練馬区豊玉

■ 中井(なかい): 神奈川県足柄上郡中井町

■ 仲間(なかま): 沖縄県南城市大里仲間

■ 中野(なかの): 東京都中野区

■ 夏茂(なつも): 山形県東置賜郡高畠町夏茂

■ 七生(ななお): 東京都日野市明治22年に、周辺の七村が合併して成立。

■ 成田(なりた): 東京都杉並区成田

■ 成田(なりた): 東京都杉並区成田
・ 戦国時代からある成宗村の「成」と、田端村の「田」を併せた。【東京23区の地名の由来 金子勤 幻冬舎】
# 成田東(なりたひがし)・成田西(なりたにし): 東京都杉並区成田東・成田西
・ 成田東: 「成宗」と「東田町」が合併してできた合成地名。
・ 成田西: 「成宗」と「西田町」が合併してできた合成地名。
出典

■ 新里(にいさと): 群馬県勢多郡新里村(桐生市)

■ 西川町(にしかわまち): 山形県西村山郡西川町 → 詳細

■ 錦町: 熊本県球磨郡
・ 「西(にし)」「一武(いちぶ)」「木上(きのうえ)」の三か村が合併するときの、それぞれの頭文字をとり佳字の「錦」をあてた。「にいき」から「にしき」。

■ 羽島郡(はしまぐん): 岐阜県羽島郡

■ 蓮根(はすね): 東京都板橋区蓮根

■ 八峰町(はっぽうちょう): 秋田県山本郡八峰町
・ 八森町と峰浜村が合併して成立。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】
・ 平成18年に、八森町と峰浜町が合併して成立。峰浜町は、昭和30年に塙川(はなわがわ)村と沢目村が合併して成立。塙川村が山側にあるので「峰」、沢目村が日本海側にあることから「浜」という文字を使用した。【出典

■ 浜玉(はまたま): 佐賀県東松浦郡浜玉町

■ 早宮(はやみや): 東京都練馬区早宮

■ 原田(はらだ): 広島県原田町(尾道市)

■ 東久留米(ひがしくるめ): 東京都東久留米市

■ 東大和(ひがしやまと): 東京都東大和市

■ 日高(ひだか): 埼玉県日高市

■ 常陸太田(ひたちおおた): 茨城県常陸太田市

■ 姫戸(ひめど): 熊本県姫戸町(上天草市)

■ 福地(ふくち): 青森県三戸郡南部町(旧福地村)

■ 福戸(ふくと): 新潟県福戸村(長岡市)

■ 双葉郡: 福島県。 明治29年に「楢葉郡(ならはぐん)」と「標葉郡(しるはぐん)」が合併したのに由来する。「二つの葉」郡。

■ 保塚町(ほづかちょう): 東京都足立区保塚町
・ 「保木間町」+「竹塚町」の「保」+「塚」をとって命名。【出典

■ 堀船(ほりふね): 東京都北区堀船

■ 本畠(ほんばた): 埼玉県深谷市

■ 真庭(まにわ): 岡山県真庭市

■ 美都(みと): 島根県美都町(益田市)

■ 宮代町(みやしろまち): 埼玉県南埼玉郡宮代町
・ 昭和30年に百間村(もんまむら)と須賀村が合併して宮代町が成立。百間村の姫宮神社の「宮」と、須賀村の身代(このしろ)神社の「代」をとった。【出典
※ 合併前の自治体名の一字ずつを合成した合併地名は多いですが、神社の名前を合成するとはなんたる変化球。珍しいねぇ。

■ 武蔵村山(むさしむらやま): 東京都武蔵村山市

■ 六会(むつあい): 神奈川県藤沢市明治22年に、周辺の六村が合併して成立。

■ 本埜(もとの): 千葉県本埜村(印西市)

■ 桃井(ももい): 東京都杉並区桃井

■ 森小手穂(もりおてぼ):  和歌山県和歌山市森小手穂

■ 毛呂山(もろやま): 埼玉県入間郡毛呂山町

■ 八潮(やしお): 埼玉県八潮市

■ 八頭郡(やずぐん): 鳥取県八頭郡

■ 山添(やまぞえ): 奈良県山辺郡山添村

■ 山元(やまもと): 宮城県亘理郡山元町

■ 行橋(ゆくはし): 福岡県行橋市

■ 湯梨浜町(ゆりはまちょう): 鳥取県東伯郡湯梨浜町
・ 平成の大合併で、羽合(はわい)町、泊村、東郷町が合併して成立。【消えた市町村名の謎 八幡和郎 イースト新書】

■ 吉岡(よしおか): 埼玉県熊谷市

■ 礼羽(らいは): 埼玉県加須市礼羽

統計表示