官位
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■ 官位の実例

■ 歴史物の本を読むとよく出てくるのが「官位」。

「官位」とは「官職」と「位階」を合わせた意味である。

たとえば黄門様で有名な水戸光圀は従三位中納言(変化はある)。南町奉行で有名な大岡忠相は従五位越前守(変化はある)。ちなみに、中納言のことを中国では「黄門」と言ったため、「黄門様」と呼ばれた。これらの正・従〇位が「位階」であり、中納言や越前守などが「官職」である。

位階は、三位以上の「貴」と、四・五位の「通貴」を指し、五位以上を殿上人といった。この「貴」が「貴族」の語源となったようだ。歴史書を読むと下級官人という用語がよく見られるが、これは六位以下をしめし、五位以上は上級官人といった。

ところで、官位は人間だけでなく、山(の神)や動物にも与えられたという。昔、各地で山々が噴火して、朝廷はその怒りを静めるために山に位を贈ったそうなのだ。「日本三代実録」には以下のような記載があるそうだ。

・ 天安2年10月22日、日向国の従五位上の高智保(高千穂)神が従四位に進み、霧島神も従四位下が授けられている。
・ 駿河国、浅間神(富士山の神)が従三位から正三位へ。
・ 伊富岐神(伊吹山の神)が従五位下から従五位上へ。
・ 下野国の二荒神(日光山の神)が従三位勲四等から正三位に。
・ 加賀国の白山比め(白山の神)が正三位に。
・ 肥後国の阿蘇比め(阿蘇山の神)が従四位下から従四位上に。
・ 武蔵国の氷川神は従五位下から従五位上に。
・ 伊豆国の三島神が従四位下から従四位上に。
・ 尾張国の熱田神が正三位から従二位に。
 なお、山形県と秋田県の間にそびえる「鳥海山」についても以下のような記述がある。
・ 貞観13年、出羽国飽海郡の山上(鳥海山)にある従三位勲五等大物忌神社は岩石壁立して人跡も稀で、季節を問わず雪を抱き草も生えない。この山が4月8日に大音を発して火を噴き、泥水があふれて臭気が充満した。大被害が生じたので鎮謝が行われるが、正三位に進級するのは貞観15年4月のこと。元慶4年(880年)2月には従二位になった。
・ 上野国の赤城と伊香保は元慶4年に従四位に進む。
・ 出羽国の月山神は元慶4年に正三位勲四等になる。 

■ 貴族
 三位以上の「貴」と、四・五位の「通貴」を指し、五位以上を殿上人といった。
・ 一位の嫡子は、出仕時点で従五位下に叙された。
・ 貴・通貴が上級官人にあたり、六位以下を下級官人となる。
・ 平安時代の上級官人は約150人。
・ 太政大臣、左大臣、右大臣を「公」。大納言、参議、三位以上の朝官を「卿」。あわせて「公卿」という。公卿の数は約20人。

■ 官途奉行
室町幕府の官途奉行という官位申請の仲介役を通じて、諸大名は官位の申請をした。その官途奉行を務めたのが摂津氏。しかし、後には公家や女官を通じて申請するルートもできた。

■ 江戸時代の官位
・ 将軍家: 大臣
・ 御三家: 大中納言
・ 加賀前田家: 従三位参議
・ 彦根、会津、薩摩、仙台、高松: 中将
・ 越前松平、国持ち十四家: 少将
・ その他の大名: 諸大夫

■ 官位に由来する名字
大蔵(大蔵省)、中務(中務省)、工藤(木工寮)、首藤・主藤(主馬寮)、斎藤(斎宮寮)、所(蔵人所、所衆)、滝口(滝口侍)、左近・右近(左右近衛府)、大宰・少弐(太宰府、少弐)、国司・留守(国司、留守所)、大掾・目(国司の大掾、目)、郡司(郡司)。

■ 負名氏(おいなのうじ)
大化の改新以前から世襲された職能にちなむ氏族。それに由来した名字に、中臣(なかとみ)、斎部(いんべ)、土師(はじ)、掃部(かにもり)、殿部(とのもり)、日置(ひおき)、水取(もいとり)。

■ 中国の位階は人間に付与されるものではなく、官職をランクするためにできたが、日本の位階は官人個人をランク付けした。しかし、日本でも位階と官職は密接な関係がある。これを官位相当制という。
(例)
・ 太政大臣 = 正従一位
・ 左右大臣 = 正従二位
・ 大納言 = 正三位
・ 中納言(令下官) = 従三位
・ 大国守 = 従五位上
・ 上国守 = 従五位下
・ 大国介・中国守 = 正六位下
・ 上国介 = 従六位上
・ 下国守 = 従六位下
・ 大国大掾 = 正七位下


■ 参考資料

・ 日本史に出てくる 官職と位階のことがわかる本 「歴史読本」編集部編

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