「和田」の地名
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「和田」の名字 「わ」行の地名集
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★ 「わだ、わた」の地名

・ 海岸には「わた」や「わだ」の地名が多い。「わた」は「うみ(海)」の古語で、「わたつみ」と言えば「海の神」で、「わたなか」は「海の中」で、「海上」のこと。「わたはら」は「海原」のこと。「わた」は「海をわたる(渡る)」の語幹とも、「わ(曲)た(処)」で海や川が弓なりに曲がるところともいう。

・  これと似た地形に「めら」がある。宮崎県の米良は九州山地にある大きな曲がりをもつ谷間である。「めら」は動詞の「める(減る)」から「め(減る)」+「ら(接尾語)」となり、崖崩れや浸食谷を指すとの説もある。 


【和田】(わだ)
・ 和田の地名は西日本の海岸沿いに多い。古代人は海神のことを「綿津見の神(わたつみのかみ)」と呼び、これを祀ったのは海部という航海民に由来する。
・ 和田の地名は全国各地に分布。検索したら700以上るので、主なものだけアップしました。

「和田」は【湾曲に由来】【海に由来】【田に由来】【人名に由来】【その他に由来】など様々な由来があって奥深い。読みも「わだ」だけでない。【人名に由来】って「和田アキ子」由来じゃないですよ〜。(笑)

【湾曲に由来】

■ 日向和田(ひなたわだ): 東京都青梅市日向和田
・ 日向和田駅(ひなたわだえき): 東京都青梅市日向和田。JR東日本・青梅線。日向は、日当たりのよい土地。川が屈曲したところの田(和田)につけられた地名。【出典

■ 和田(わだ): 秋田県秋田市河辺和田。和田駅(わだえき):秋田県秋田市河辺和田字上中野。JR東日本・奥羽本線。岩見川が大きく曲流しているところに開けた集落であることを示す。【出典】【参考

■ 和田(わだ): 茨城県取手市和田?。 小貝川下流右岸の湾曲部沖積地に位置し、河川の屈曲したところを「わだ」といったことに由来するという。また和田民部が戦いに敗れ、土着して椎名氏改姓し、和田の姓を地名としたという説もある。【出典

■ 和田(わだ): 戦国時代に群馬県高崎市にみられた地名。

■ 和田(わだ): 東京都杉並区和田
・ 和田義盛の陣屋があったといわれるが、「わだ」とは、一般に河の曲流部などの、やや広い円みのある平地のこと。
・ 善福寺川が、この地で輪のように曲がっていたことに由来する。もっと大きな川が輪になっているところを「川和」という。【東京23区の地名の由来 金子勤 幻冬舎】

■ 和田(わだ): 静岡県伊東市和田。 当地が海川の曲(ワダ)に位置することに由来する。

■ 和田(わだ): 和歌山県和歌山市和田。和歌山平野の南部。「和太」とも書いた。和田川左岸沿いの低湿な氾濫原に位置し、海浜水隈湾曲の地であることに由来し、曲(わだ)の意味と言われる。

■ 和田(わだ): 兵庫県豊岡市竹野町和田?。竹野川の河口付近。竹野川が地内を湾曲して流れていたことに由来すると言われ、古来集落の存在する一帯を「わだおか」とも称していた。

■ 和田(わだ): 兵庫県西脇市和田。川の曲流部のやや広い平地に位置することに由来する。

■ 和田(わだ): 鳥取県米子市和田町。湾に沿っていたことに由来すると言われ、河の曲流部などのやや広い円みのある平地を「わだ」といったことに由来する。

【海に由来】

■ 和田(わだ): 千葉県。和田義盛の所領に由来するという説や、海を意味する「わだ」に由来するという説がある。

■ 和田(わだ): 静岡県牧之原市和田。 牧ノ原台地の東南,駿河(するが)湾に注ぐ萩間川中流左岸に位置する。和田義盛の塚があることに由来するとも、海(わだ)が転化したとも言われる。

■ 和田(わだ):   香川県観音寺市豊浜町和田。 北に和田浜があり、海の意味に由来すると言われる。また、古く綿を植えはじめた地に由来するとも言われる。

■ 和田(わだ):  鹿児島県鹿児島市和田。和田川下流域。海の神綿津見神の綿に基づくもので海辺の意味と言われる。

【田に由来】

■ 和田(わだ):  福島県、中通り北部、阿武隈(あぶくま)山地の西斜面、阿武隈川の東岸に位置する。廻田の意味で四周に田があることに由来する。

■ 和田(わだ): 奈良県奈良市和田町。稲の豊穣の田を意味する「にぎた」に由来する。

【人名に由来】

■ 和田(わだ):  秋田県秋田市河辺和田。岩見川の中流自然堤防上に位置する。建保年間和田義盛北条氏との戦いに敗れ、逃れてこの地に住んだということに由来する。

■ 和田(わだ):  丹波国(兵庫県)。牧山川下流左岸。永正元年に信濃国和田より和田氏が来住し、市場村を和田町と改めたことによると言われる。

■ 和田(わだ): 岡山県(旧和田村): かつて和田氏が居住していたことに由来すると言われる。

【その他に由来】

■ 和田(わだ): 埼玉県行田市和田(他)
・ 和田は渓谷の幅の広くなったところで、水辺に限らず、地域によっては沖という地方もある。【出典

■ 和田(わだ): 石川県輪島市門前町和田。能登半島北部、八ケ川中流の北岸の平地に位置する。平地に位置しているため古くから開け、通称カワラバからは土師器・須恵器が多数出土している。元弘3年の総持寺文書に、「櫛比御厨内和田村地頭,長彦十郎政信」とみえる。高間氏の館跡が残っている。また中世から近世にかけて真言宗長楽寺があ、能登三十三か所のうち第29番の札所となっていた。【出典

■ 和田(わだ): 三重県亀山市和田町。延暦15年にこの地を訪れた空海が地蔵尊を刻んで那智山石上寺を建立し、周辺の田園を開いて和田の里と称したことに由来する。

■ 和田(わた): 滋賀県甲賀市甲賀町和田。甲賀。油日(あぶらひ)谷の西部,和田川の貫流する地域。和太・輪田とも書く。

■ 和田(にぎた):  大阪府堺市南区和田。「みぎた」とも呼んだ。
・ 奈良から平安時代に「和田郷」が、鎌倉時代から戦国時代に「和田(にぎた)荘」があった。
・ 和田郷: 「和名抄和泉国大鳥郡十郷の1つ。高山寺本では「邇岐多」と、東急本では「爾木多」と訓む。後に、「美木多」とも、和の字から輪田とも称したといわれる。古代豪族和田氏本貫地と言われる。現在の堺市の野々井・別所・美木多上・和田・鴨谷台・平井などの一帯と推定される。【出典

■ 和田(わだ): 兵庫県神戸市和田岬(市内に和田のつく地名が数カ所ある)。平清盛の時代、兵庫毛の福原の大輪田泊(おおわだのとまり)と表記された。

■ 和田(わだ):   兵庫県養父市大屋町和田。古くは和機村と言った。大屋川支流の明延川中流域にある。木の皮(キワダ)を取って織物にしていたことに由来すると言われる。

■ 和田(わだ):  旧丹波国。篠山(ささやま)盆地中央部、篠山川中流域右岸。和やかで毎年変わらず作物がとれることによるとも、曲がった地形の小集落の意味に由来するとも言われる。

■ 和田(わだ):  山口県大島郡周防大島町和田。大島郡の島端部では最も早く開けた所で、田畑を開いた時、土地がわたみ(棉)のように軟らかく開きやすかったので和田と名付けたと言われる。

■ 和田岬(わだみさき): 兵庫県神戸市兵庫区。和田岬駅(わだみさきえき): 兵庫県神戸市兵庫区。JR西日本・山陽本線。和田の意味は、河川や海岸の近くにある小さな平地。入江のこと。【出典

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