■　吉良（きら）

＃　武蔵国荏原郡の国人。吉良長氏の弟の義継が陸奥国安達郡四本松（福島県二本松市）に住んで奥州吉良氏を称したのが祖。貞家は足利直義に仕え、観応の優乱では畠山国氏を滅ぼして奥州に勢力を持った。貞家の死後、内紛で没落し、治家のときに足利基氏の招きで上野国飽間に住んだ。その後、成高のときに武蔵国荏原郡世田谷郷（東京都世田谷区）に転じ、世田谷吉良氏となった。戦国時代、頼康は北条氏に仕えて相模国蒔田に転じ、蒔田吉良氏を称した。１５９０年に北条氏が滅亡すると氏朝は世田谷に隠棲、子の頼久が徳川家康に召し出されて旗本となり、上総国で１１２０石を賜った。関ヶ原の合戦後、近江国で７００石を加増され、家康の命で吉良から蒔田に改めて、後に高家となった。【出典】

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