地名と災害の雑学
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■ 2019年の台風19号で、長野市の北陸新幹線の車両基地が水没したが、その所在地は赤沼。「赤」+「沼」で、どちらも古語で「水」を意味する。【出典

■ 危ない災害地名【出典
# ア行: 落合は川の合流点、阿蘇は河川跡や崩壊跡で地盤が軟弱なことを表す。「阿」「安」「我」は「ア」と読み、いずれも崩れやすい崖を意味しており、これは「嵐山」にも該当する。鮎沢、鮎川などの「鮎」は脆弱で揺れやすい地盤のことで、土砂災害を引き起こしやすい。
# カ行: 「河」「川」が入った地名は水害の危険大。「久保」「窪」も同様である。久手は歴史ファンなら長久手を思い浮かべるであろうが、あの古戦場は水害の危険地だった。崩落では「蔵」「倉」「桑」「駒」など、また意外にも「柿」は「欠ける」の意味で、崩落地を意味する。
# サ行: 鷺沼の「鷺」は「崎」と同じ音で、水害の危険がある地であり、川の氾濫などで「割かれた場所」を意味する。信濃は「科」「品」に通じて地滑りを表す。「蓼科」「片品」もそれに該当する。「鹿」の字も「宍(しし)」から転訛したもので、地滑りの意味。
# タ行: タ行で目立つのは、水害なら「都留」「鶴」。水の流れに由来する字であり、河川が氾濫する常襲地。同じ音の「弦」「津留」もそうだ。崩壊地は、「滝」「茶」「杖」など。「滝」の入った地名は全国に数多く分布する。「茶」の場合には水害の危険性も低くない。
※ 奥羽本線の大滝駅(山形県最上郡真室川町)がある大滝集落は昭和50年8月6日の大水害で集団移転した。そのため、駅前集落がないという(行ったことは無いが)。
# ナ行: 怒田の「怒」は「ヌ」と読む。水が怒って暴れる「暴れ川」の意味で、平成27年の関東・東北豪雨では鬼怒川の氾濫が話題になった。苗場の「苗」は土地が「萎える」を表す。また、「薙」は「ナ」と読み、崩壊地形を意味する。転じて、「投」も同じ意味の場合がある。
# ハ行: 「波」は洪水や津波と結びついている。「広」は広岡・広田・広井など数多く、低い地の意味。またハ行には地滑りや崩落を表す字が多い。羽毛は「ハゲ」であり山が禿げる(剥げる)こと、意外だが「平」は平野ではなく、「崖」を意味していることが多い。
# マ行: 「ミノ」と読む地形は水害に際して水が溜まりやすい。豪雨の時は増水に注意すべき場所である。「舞」は美しい字面だが、土砂(および水害の場合も)被害の地名。転じて「米」となったケースもある。「守」は崩落履歴を示している場合が多いので注意が必要。
# ヤ行: 野洲・安井などの地名に見られる「安」は、そもそもの意味は川の流れによって砂礫(砂や小石)が堆積している地を指し、過去に洪水が起きた地という意味。崩落地に「谷」は文字通り地形的には谷底、または谷に囲まれた場所、東京の渋谷は坂が多く、谷底にある。
# ラ行: 水に関係する字の中でも、「龍」「竜」は過去に大規模な土砂災害が発生しているケースが多い。また、この土砂が河川に流れ込むと増水につながり、水が荒れ狂う。その様を空想上の生物(龍)に見立てたことに由来する。
# ワ行: 「和田」は、川の湾曲している様子を表す「輪田」が転じたものと言われている。また「鷲」には「(土砂が)早く進む」という意味があり、地滑りの常襲地の可能性がある。「鷲」は川沿いの場合、急流も意味しており、河川の氾濫も懸念される地名。

■ 日本の代表的火山の名称に「阿蘇」「浅間」「浅見」「浅虫」「熱海」など、「アソ・アサマ」系が集中することから、寺田寅彦は、マレー語をはじめとする南方系のasa・asap(煙、湯気)と同系ではないかとみている。【日本史に出てくる 官職と位階のことがわかる本 「歴史読本」編集部編】

■ 飯沼(いいぬま)の「いい」は、「うえ(上)」の意味で、飯沼は「上(奥)」の沼。【地名でわかる水害大国日本 楠原佑介 祥伝社新書】

■ 「おなみ・めなみ」の地名
・ 出羽国飽海郡雄波(おなみ)郷も津波地名。雄波郷は秋田県にかほ市の旧象潟地区に比定される。男波(おなみ)、女波(めなみ): 激しく波の打ち寄せる所。男波は大きな波、女波は小さな波。【この地名が危ない 大地震・大津波があなたの町を襲う 楠原佑介 幻冬舎新書】

■ かいと: 部落、集落。【地名でわかる水害大国日本 楠原佑介 祥伝社新書】

■ 香取ノ海: 霞ヶ浦、北浦、牛玖沼、印旛沼、手賀沼などはその名残。【地名でわかる水害大国日本 楠原佑介 祥伝社新書】

■ 関東平野は周辺部が隆起し、中央部が徐々に沈下している。ここを震源とした地震が多い。これは数百万年前から続く、関東造盆地運動。沈降は1000年に1メートル。【地名でわかる水害大国日本 楠原佑介 祥伝社新書】

■ 利根川の東遷により、現在の利根川下流(昔の鬼怒川下流)の水量が増え、合流点より上流の鬼怒川の流れが悪くなった。【地名でわかる水害大国日本 楠原佑介 祥伝社新書】
・ 参考ページ

■ 豪雪も災害の一種と言えるでしょうねぇ。
人の常住地域で一番の積雪は、新潟県上越市板倉地区の柄山で818cm(1927年2月13日)、長野県下水内郡栄村の森宮野原駅の785cm(1945年2月3日)、富山県上新川郡大山町真川(現在の富山市)の750cm(1927年3月1日)、長野県北安曇郡小谷村小谷温泉の742cm(1945年2月26日)【天災と日本人 − 地震・洪水・噴火の民俗学  畑中章宏 ちくま新書】

■ 予言と予防
・ 今村明恒は、日頃から減災防災の準備を強調したにもかかわらず、あたかも妖怪の「予言」のように理解された地震学者。
・ 今村は明治38年(1905年)に、雑誌「太陽」の九月号に、「市街地における地震の損害を軽減する簡法」という論文を発表した。そこには、大地震がおきて水道管が破壊された場合、「帝都の消防能力は全く喪失」するといった、危険性についての警告を発するものだった。今村の論文は「東京二六新聞」が「今村博士の大地震襲来説、東京市大罹災の予言」と題して取り上げたことから、騒動を呼び起こした。このため、東京帝国大学理科大学の地震学講座の上司である大森房吉が、今村に釈明と取消を促し、事態の沈静化をはかった。ところが翌年の明治39年2月23日に千葉沖で地震がおこった際に、官庁や公共機関に中央気象台の名をかたって「24日夕方に大地震がある」と電話したものがいた。この流言の火種を作ったとして、大森は今村に対して批判を強めていった。それから十数年後の大正12年9月1日に関東大震災が発生、今村が注意を喚起した事態がおこった。【天災と日本人 − 地震・洪水・噴火の民俗学  畑中章宏 ちくま新書】

■ 気象庁の、「降灰の影響及び対策」によると
・ 降灰量0.5mm: 水田では1年間、収穫ができない状況となり、畑作地の場合は11センチで同じ被害が生じるとされています。
・ 降灰量2cm: 目、鼻、呼吸器などの健康被害が生じ、送電など都市インフラの機能が完全に停止する。
・ 降灰量10cm: 森林資源の破壊。道路や鉄道のマヒ。
【火山で読み解く古事記の謎 蒲池明弘  文春新書】

■ 地滑りは人に多くの恵みをもたらす。地滑りが堆積した土地は緩傾斜で、急峻な山間地の中でも集落をつくる絶好の場所になる。また地滑り地は比較的地下位が浅く、緩傾斜も相まって棚田を作るには最適な条件になる。【出典
※ 弘化4年(1847年)5月に信州で発生した善光寺地震では、長野市の西側に連なる犀川丘陵を中心に地滑りが相次いだ。麓の集落の被害に加えて、崩落した土砂が川をせき止めて、その後、決壊したことで下流の平野も浸水被害にあった。このときに、特に大きな地滑りがおきたのが「虫倉山」と「岩倉山」の斜面で、いずれも「クラ」を含む災害地名。【出典

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