地名の下克上
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★ 柳田國男の「地名の研究」によると、「最初は一地点または一地形に付与した名前を、これを包含している広い区域にも採用していく風習がある。」とのことである。つまり「地名は生長する」ということ。ということは、生長する地名の陰でで衰退する地名もあるのか?地名の下克上ともいえるのかな?

 そうそう、下克上とは違うが、「地名の出世」は結構みられ、その代表的なものが「旧国の郡名が県名になった」ケースで、「岩手県」「宮城県」「滋賀県」などがその代表かな。

■ 大江町(おおえまち) 

・ 山形県西村山郡大江町。大江町は左沢町と漆川村の合併で成立。大江は左沢町の大字地名だった。つまり、字地名の「大江」が出世して「左沢」の上にいったわけですね。

■ 川崎町(かわさきまち)

 宮城県柴田郡川崎町。この地は昔は「陸奥国柴田郡前川村」の一部だったようだ。しかし、現在は逆転して、「宮城県柴田郡川崎町前川」と「前川」が字地名となっている。これぞ地名の下克上?

 話は戻るが、この「川崎」という地区は、江戸時代の初期までは「砂金(いさご)」と言われており、前川村の中心地で笹谷街道の宿場町だった。
うん、砂金(いさご)?砂金と言えば、川崎町から秋保温泉方面に抜ける国道457号線の途中に「本砂金」という地名があるよなぁ。マグノリアカントリークラブのあたり。このあたりには戦国時代に砂金本郷(いさごほんごう)という郷があったが、まさかこの郷の中心地がこの「本砂金」?結構山の中なんだぜ。謎は深まるばかり。

■ 埼玉県(さいたまけん)

・ 埼玉県の「さいたま」は現在の埼玉県行田市埼玉(さきたま)をルーツとする。この地名が出世して県名になったわけですね。昔の地名はというと、「埼玉県埼玉郡埼玉村大字埼玉字埼玉」。これちゃんと読める人少ないと思います。「さいたまけんさいたまぐんさきたまむらおおあざさきたまあざさきたま」なんですね。わかりましたか?

【降格した地名】

■ 村山(むらやま): 山形県村山市。「村山」のルーツを出羽国村山郡。江戸時代には山形市をはじめとした内陸の山形盆地周辺をさしたが、村山市となって狭くなったね。 


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