「ホキ・ホケ」の資料集

■　ホキ・ホケ

＃　Hoki（ホキ）：　崖。中国地方に多く見られ、全国に及ぶ。伯耆、保木、法木、法吉、朴（ホギ）、宝亀、宝喜、宝来、宝木、豊来、発喜、甫木、歩岐、防己、十三墓岐など。【出典】

＃　Hoke（ホケ）：　Hokiに通用する。法花、甫家、法華、法京、宝慶、牧家（ホケヤ）、仏（ホッケ）沢、富掛田、大保下、牛保毛。【出典】

＃　ホケ：　ホケ【出典】
・　ホキに同じ。
①　長野県下伊那郡遠山（飯田市）では、山などの水辺に接した崖のこと。大分県西国東郡大田村（杵築市）でも崖のこと。
②　対馬豆酘（対馬市厳原町）では「煙」のこと。
③　九州では「湯気」をホケという。

＃　ホッキ：　「ホキ」に同じ。渓谷沿いの急斜面に通路の開かれた所を長野県下伊那郡や飯田市で言う。【出典】

＃　ホゲ：　佐賀県、熊本県、鹿児島県で「穴」「孔」をいう。福岡県糟屋郡では「窪み」のこと。【出典】

■　Boke（ボケ）・Bokke（ボッケ）：　崖。「大歩危、北方（ボッケ）、ボケ田、ボケ原、赤法花、大物掛、木葉下（アボッケ）」。【出典】

■　Hogi（ホギ）：　※類語：Hoki。「法花、甫家、法華、法京、宝慶、牧家（ホケヤ）、仏（ホッケ）沢、富掛田、大保下、牛保毛」。【出典】

・　牛保毛（うしぼうけ）：　岐阜県加茂郡八百津町福地牛保毛

・　富掛田（とみかけだ）：　岡山県真庭市蒜山富掛田

・　宝慶：　中国にはこの地名が見られるようだが、日本国内では確認できず。

・　法京（ほっきょう）：　静岡県牧之原市片浜法京

・　法花（ホッケ）：　三重県伊賀市法花

・　法華（ほっけ）：　愛知県名古屋市中川区法華

・　北方（ぼっけ）：　千葉県市川市北方町（ぼっけまち）

・　仏沢（ほとけざわ）：　宮城県仙台市泉区松森仏沢

■　ボケ：　元来は「崖」を意味する。四国の吉野川では岩石のきわめて奇怪で行歩が極めて危険な地を言う。ボケ、ボッケは崖のこと。【出典】

■　ホキ、ホケ：　日本アルプスにて断崖絶壁を控えた危険な道。土佐国でもホキミチといって意味は同じ。三河国でもホキはハケと同じ意味。【出典】

■　ホーキ：　兵庫県赤穂郡の千種川流域には、「～ホーキ」の地名が数カ所に見られる。「淵、水の淀んだ所」を意味する。ホキに関係するだろう。【出典】

■　ホキタン：　長崎県北松浦郡大島村（平戸市）で、海に臨んだ絶壁を意味する。ホキと同じ。【出典】

■　ほき（祝、保喜、歩岐、法木、法吉、保木）：　①崖。山腹の険しい所。②川辺崖縁の嶮岨な道（土佐国、岐阜県吉城郡、岡山県の方言）。③山間の深い谷（筑後国久留米、鹿児島県の方言）。【出典】

■　ほけ（歩危、法花、法華、保下、保毛）：　①山などの切り立った所。崖（京都府の方言）。方言としてはホキのほうが優勢で、ホケは南日本に多く見られる。②山などの水辺に接した崖（長野県下伊那郡の方言）。③物の縁。へり（青森県三戸郡五戸の方言）。【出典】

■　ホーケ：　京都では崖のことを「ホーケ」という。ホケ、ホキと同じ。【出典】

■　ぼっき：　ホキに同じ。崖地名。【出典】

【注意：　個別の掲載地名は表記（訓み）の代表例で、上記の語彙と直接関係の無い場合もあります。】