「動植物」の語源
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■ アカシア: ギリシャ語の「akis(突起、矢尻や釣り針のかかり)」が由来と言われる。アカシアの棘を意味した。

■ アザミ(薊): 花を折ろうとすると棘に刺されて驚くことから、「あざむ(傷つける、驚きあきれる)」が転じたという。

■ アジサイ(紫陽花): 「万葉集」には、「味狭藍」「安治佐為」とある。平安時代の辞書の和名抄には「阿豆佐為」とある。さらに「集真藍(あづさい)」が転じたという説もある。

■ アスパラガス: 「激しく裂ける」という意味のギリシャ語の「asparagos」に由来すると言われる。和名は「オランダキジカクシ(阿蘭陀雉隠)」で、オランダから伝わり、成長すると細かく切れた葉に見える枝に雉が隠れることが出来るほど生い茂ることに由来する。漢字の「竜髭菜(アスパラガス)」は、その葉が龍の髭に似ていることに由来する。

■ アヤメ(菖蒲、文目): 剣状の葉が縦に並んでいる様子が文目(あやめ)模様に見えることから。また、花基部が網目模様に見えることから、など、諸説有る。

■ アロエ: 「苦味」を意味するアラビア語の「alloeh」に由来する。

■ イチジク(無花果): 一日に一果ずつ熟すことから「一熟」が転じて「イチジク」となったという説のほか諸説ある。「無花果」は、花を咲かせずに実をつけるように見えることに由来する。

■ オクラ: ガーナで話されるトウィ語の「nkrama(ンクラマ)」に由来する。日本にアメリカから伝わった当初は「アメリカネリ」と呼ばれた。

■ カキ(柿): 日本からヨーロッパや北アメリカに伝わったことから、学名も「kaki」。「赤い実のなる木」という意味の「赤木(アカキ)」から「カキ」となった。または、「かがやき」や「アカツキ」が短縮されたなどの説もある。

■ カキツバタ(燕子花、杜若): 布を染めるための染料としていたことから、「カキツケハナ(掻付花)」「カキツケハナ(書付花)」と書き、それが訛ったという。「燕子花」と書いたのは、花の形がツバメが飛んでいるように見えたことから。

■ キキョウ(桔梗): 桔梗の根は漢方薬に用いられる。処方時に使われる名前が桔梗を音読みした「キチコウ」。これが「キキョウ」に変化した。

■ キク(菊): 奈良時代に中国から持ち込まれたときに、名前を「kuk(クク)」と発音したことから「キク」になった。

■ キンモクセイ(金木犀): 樹皮の様子がサイ(犀)の皮膚に似ており、金色の花を咲かせることに由来する。

■ クスノキ(楠、樟): 得意な香りを持つことから「臭(くさ)し」が「クス」の語源。また「薬(樟脳)の木」が語源という説もある。

■ クヌギ(椚、椹): 「日本書紀」の説話の「国木(くにき)」から。または、ドングリが食べられることから「食之木(くのき)」。栗の木に似ていることから「栗似木(くりにぎ)」などの説がある。

■ ケヤキ(欅): 「けやけき木」に由来する。「けやけき」には、「際だって目立つ」「ひときわ優れている」などの意味がある。

■ コスモス: 「美しい」というギリシャ語の「kosmos」に由来する。

■ ゴーヤー: 「ゴーヤー」は「ニガウリ(苦瓜)」が変化した。「ニガウリ→ニガウイ→ニガウヤ→ガウヤ→ゴーヤー」。

■ サクランボ(桜桃): 「サクラの実」を意味する「桜の坊」の「の」が「ん」になり、「坊」の語尾が短母音になった。

■ サザンカ(山茶花): 「山茶花」は中国語でツバキ類を指す「山茶」に由来する(サザンカはツバキ科)。読みは「さんさか」が訛ったものと言われる。

■ シクラメン: ギリシャ語で「回転する」「丸い」という意味の「kyklos」が語源と言われる。また、花が落ちたあとの茎が丸まるところから名づけられたともいう。

■ スミレ(菫): つぼみの形が、昔、大工が使っていた墨壺に似ていたことから、「スミイレ」と呼ばれ、「スミレ」となった。

■ タンポポ(蒲公英): 古くは「フヂナ」「タナ」と呼ばれた。江戸時代には「ツヅミグサ(鼓草)」と呼ばれた。「タンポポ」は元は「鼓」を意味する小児語だったことから、植物も「タンポポ」と呼ばれるようになった。

■ チューリップ: オスマン帝国時代、オーストリア大使によってヨーロッパに伝わった。大使はトルコ人に花の名前を尋ね、トルコ人は花の形を聞かれたと思い、「チュルバン(布を巻いた帽子のターバン)」と答えた。これを花の名前と勘違いして紹介するようになった。それが転じて「チューリップ」になった。

■ ツバキ(椿): 葉の様子から「厚葉樹(あつぱき)」または「艶葉樹(つやぱき)」が転じた。または、朝鮮語の「ツンバク(冬柏)」が訛ったなどの説がある。

■ ハエ(蝿): 「羽(は)が這う」ことに由来する。また、両手をこすり合わせて拝んでいる様子から「拝(はい)」が語源であるという説がある。

■ ハギ(萩): 毎年、古い株から沢山の芽を出すため、「生え木(はえき)」と呼ばれ、「ハギ」になったという説がある。

■ ブロッコリー: ラテン語で「突き出た」という意味の「brocchus」がイタリア語の「broccoli(若芽)」となった。


出典: 社会人のこれは使える名前の由来 西東社編集部

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