「アイ」の資料集

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■　アイ：　①越後国や福島県の会津地方では表層雪崩をいう。「アワ」という地方もある。②「アイノモノ」「アエノモノ」ともいう。古文書には「会物」と書いたものが多く、相物、間物、四十物、五十物などとも書いたが、その意味は採取期と採取期との中間の食物で、鮮魚の無い間をつなぐ食物の意味と言われる。主として、干して蓄えてある魚類、海産物、鰹節、干し海老などをいう。「アイ」は「アエ（饗）」で、飲食のもてなし、饗応、馳走のことで、相ノ島は饗ノ島、相ノ浜は饗ノ浜で、付近の特定の神社に魚介類をお供えする役割の漁場のことという説がある。③淡路島の三原地方で、川や池沼などの底に沈殿している泥土を意味する。④湧水のことで、阿由知、吾湯市、愛智、鮎田などと書く。⑤旧河床の低地で、相ノ田、飽田などと書く。⑥村境の「アイ（相）の神」。⑦鮎のことで、鮎川などと書く。【出典】

■　Ai（アイ）：　①湧水。「阿由知、吾湯市（アイチ）、愛智、鮎田」。②鮎。「鮎川、鮎返ノ滝」。③村境のアイ（相）の神。「相ノ島（長崎県）、相原」。④旧川床の低地。「相ノ田、飽田」。⑤ふたご。「相生」。⑥風の名。⑦アイヌ語で蕁麻（イラクサ）。「相内」。⑧蕁麻（アイコ）。「愛甲」。【出典】

・　阿由知（アユチ）：　愛知県名古屋市昭和区阿由知通（あゆちとおり）

・　吾湯市（アイチ）：　確認できず。

・　愛智（アユチ）：　確認できず。

・　鮎田（アイダ）：　栃木県芳賀郡茂木町鮎田

・　鮎川（アユガワ）：　群馬県藤岡市鮎川

・　鮎返ノ滝：　香川県三豊市

・　相原（アイハラ）：　大分県中津市相原

・　相ノ田（アイノタ）：　宮城県黒川郡大郷町大松沢相ノ田

・　飽田（アイタ）：　確認できず。

・　相生（アイオイ）：　兵庫県相生市

・　相内（アイウチ）：　青森県五所川原市相内

・　蕁麻（アイコ）：　確認できず。

・　愛甲（アイコウ）：　神奈川県厚木市愛甲

【注意：　個別の掲載地名は表記（訓み）の代表例で、上記の語彙と直接関係の無い場合もあります。】