各県の災害地名
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■ 群馬県の災害地名【地名は警告する 日本の災害と地名 谷川健一】より

・ 天明3年5月9日〜8月5日の浅間山の噴火。
・ 群馬県には大地震の記録はない。
・ 群馬県の蛇地名: 蛇野(へびの)、蛇喰、蛇崩(じゃくえ)、蛇食(じゃばみ)、蛇ヌケ、蛇取、蛇場、蛇場見など20近い「蛇地名」が存在する。
# 長野県の活断層と災害地名
・ ごうろ: 95カ所。石がゴロゴロしている所で、飯山市の重地原(じゅうちはら)断層にそって多く見られ、「郷露」「高呂」「香炉」などの字があてられる。
・ 蛇抜(じゃぬけ): 26カ所。平成26年7月の南木曾町の土石流で有名になった地名で「鉄砲水」を意味する。上田市上室賀の「蛇抜」。
・ 押出: 98カ所。崩落地名で、「押出し」「おったし」とも言い、松本盆地東縁断層にそって見られる。
・ そり: 552カ所。「はば」「かけ」に次いで多い代表的な災害地名で、断層のずれや地滑り地名を意味する。松本盆地東縁断層、牛伏寺断層など糸魚川・静岡構造腺断層上に多く見られる。そのほとんどは「反」とかかれ、「反田(そりた)」「反畑(そりはた)」「反目(そりめ)」などの表記が多いが、「曾利」などの表記も見られる。
・ くずれ: 97カ所。「崩」と表記される。
・ はば: 1343カ所。「はば」は最も多い災害地名。河岸段丘にみられ、段丘状の地形を表す。長野県庁のある場所は、字「幅下(はばした)」で県庁の下を断層が走るといわれる。長野県庁(長野県長野市大字南長野字幅下692-2)。
・ まま: 134カ所。「まま」は崖地や傾斜地を意味し、活断層の隆起によると言われる。佐久地方と清内路峠断層、三州街道断層のある伊那地方に多い。
・ かけ: 862カ所。「欠」に由来する。例)長野県上田市丸子町の鹿教湯(かけゆ)温泉。沓掛、しめかけ、鞍掛など。
・ さけ: 21カ所。「裂け」に由来する。
・ さく: 95カ所。「裂く」に由来する。
・ しゃぐじ: 218カ所。「社宮寺」などと書き、「さく」と同じとされる。

■ 愛知県岐阜県の災害地名【地名は警告する 日本の災害と地名 谷川健一】より

・ 秋田木 → 「あくた(悪田)」に由来する。
・ あらと → 「荒れた」地形を意味する。
・ 恵那 → 胞衣(えな)。女性の「ほと」のような袋状の凹んだ所。例)岐阜県恵那市。
・ 大平(おおびら): 「ビラ」や「ピラ」はアイヌ語由来の崖地名と言われる。
・ 押切(おしきり): 水が押し切って流れた所。例)愛知県名古屋市西区押切町では2008年8月29日の大雨で、多くの車が水没した。
・ 小田木(おたぎ): たぎたぎしく流れること。例)愛知県豊田市小田木。
・ 柿(かき): 「欠ける」という意味。例)愛知県岡崎市柿田町。
・ 柏(かしわ)・樫(かし): 「傾いだ地形」を意味する。例)愛知県蒲郡市柏原。
・ ホケ: 「崖」を意味する。
・ 間々(まま): 土の崩れる崖。

■ 新潟県: 五十嵐川の「いがらし」は「いか・あらし」?「いかる」は「水があふれる」【地名は警告する 日本の災害と地名 谷川健一】より

■ 紀伊半島の災害の歴史【地名は警告する 日本の災害と地名 谷川健一】より

・ 2011年9月の紀伊半島大水害
・ 白浜町の日置川沿いの小集落の「大(おお)」は、「あお」という災害地名に由来すると言われる。
・ 「うい」: 宇井
・ 「ふけ」: 富家(ふけ)
・ 「赤」: 「あか」は湿地を意味する。
・ 「板」: 「いた」は風化した崩れやすい地形を意味する。

■ 山口県では、山肌の一部や崖が大雨で崩壊する現象を「つえ」と呼び、「崩」または「津江」「杖」という字をあてた。この「つえ」という言葉は中国・四国地方に広くみられる。【地名は警告する 日本の災害と地名 谷川健一】より
# 「桑」(くわ): 深層風化して崩れやすい花崗岩の地質をさす。そして、風化した花崗岩砂は「まさ」や「まつ」と呼ばれる。

■ 大地震による液状化の可能性がある低湿地地名【地名は警告する 日本の災害と地名 谷川健一】より
・ 「いか」「たま」「たぶ」「あさ」「ぬた・むた」「のま」「かた」「くた」「ふけ」「にし」「すく」など。

■ 熊本白川大水害【地名は警告する 日本の災害と地名 谷川健一】より
昭和28年6月の台風2号が九州を横断し、梅雨前線も活発化して阿蘇で500mm、熊本市で488mmの豪雨に見舞われた。死者・行方不明者563名、家屋全壊流失790戸、家屋半壊5900戸。熊本市内の62%が冠水した。泥土の堆積は熊本市内の中心部で1.2〜1.8m、市電の線路も60cmの土砂に埋まった。熊本市内の洪水災害地に「つる」地名が多く見られた。また、金峰山山麓の山津波の被災地には「柿」「梅」「竹」「椿」の地名が見られた。 

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