相棒12最終回スペシャルと名字の意外な関係
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2014年3月19日に放送されたテレビ朝日の相棒12最終回スペシャル。
私(わたくし)的には、今回の主人公は小野田官房長だと思う。
しかし、死者が主人公とは斬新で面白く、久し振りに見応えがある作品だったと感じる。

 今回のシナリオで、もう一捻りを入れているのは氏名。
右京さんの推理では、死亡した御影智三の成り変わった氏名は「鈴木健太」。これは、氏名共に全国2位(名前は智三が生まれた年)であるが、その死亡事実はフェイクで、実は全国1位の氏名として生きているというもの。その氏名は「佐藤だいすけ(大輔?)」。

 それはそれで面白いが、右京さんが気付くようなことなのだから、追跡者も気付かないとは限らない。従って、実際はフェイクの氏名と生きている氏名との関連性を断ち切る必要がある。でも、それではシナリオの面白みが欠けるので良しとしよう。

 問題は、1位が佐藤で2位が鈴木という視点だ。確かに、全国分布ではそうなのだが、舞台は茨城県だ。茨城県に限っていえば、鈴木は佐藤の約2倍存在するし、関東地方に限ってもその傾向は強い。

 佐藤は確かに全国的には1位だが、その多くは東北地方や北海道に多く分布するのである。
人は人の中に隠せと言うが、名字は名字の中に隠さなければならない。従って、茨城県の名字の中に隠すなら「鈴木」という名字の中に隠さなければならない。そして、フェイクとして使うのが「佐藤」という名字なのだろう。

 ただ、もう一捻りして考えれば、追跡者が「鈴木健太」という氏名にたどり着いた時に、その「名字」と「名前」の組合せを見た時にどう考えるだろ?全国的には「2位」と「2位」の組合せだが、関東地方という枠組み(追跡者がどこの地方の人かにもよるが)で考えれば「鈴木」は1位に感じるし、もし、「健太」が2位と気付けば、2位の「佐藤」と1位の「だいすけ」の組み合わせの氏名の存在に気付く可能性がある。

 というよりも、追跡者がどういう過程で2位の「鈴木健太」にたどりつくのであろう。ひょっとして1位の「佐藤だいすけ」に先にたどり着いたりして。

 まぁ、フィクションだから、面白い方が有りなのだが、どうにも細かい所が気になる性格なもので(笑)

by 松上左京(笑)

 所で、御影という名字は全国的に少なく、悪いことをするには不適当な名字のようだ。(笑)
 全国的には和歌山県を始めとした関西地方にまとまってみられ、和歌山県日高町郡由良町にまとまってみられる。また、兵庫県神戸市にもみられ、名字の由来は神戸市内の地名らしく、阪神本線に御影駅がある。
・ 神戸市東灘区には御影石町や御影塚町、御影本町という地名がみられ、1950年までは兵庫県武庫郡御影町だった。御影の由来は、神功皇后がこの地の泉の水に姿を映したこと。また、この地には菟原郡覚美郷(うばらのこおりかがみごう)があり、青銅細工にたずさわる技術者である鏡作部(かがみつくりべ)の集団が住んでいたことによる。つまり、鏡に映る影を見る「影見(かげみ)」が御影に変化した。

【参考資料】 相棒の登場人物の主な名字 ・ 相棒14にみる、名字と地名

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