■ 151017: 二字好字
名字や地名の由来を考えるときに、この「二字好字」の原則を覚えておくと良いでしょう。
そもそも、名字のルーツの約7割は地名と言われています。そして、地名にはこの「二字好字」が大きく影響しています。
昔、天皇の詔が出され、それは「国名、郡名、郷名には二字好字」を用いよという内容です。
「二字」はわかりますが、「好字」とはなんでしょう?簡単に言うと「縁起の良い字」ですね。その代表例が、「吉原」。たとえば東京都の吉原(よしわら)はかつては葦原(よしわら)だったものが、縁起の良い「吉」の字に変えたということですね。また、現在の和歌山県は昔は「木ノ国」でしたが、「二字」に転じて「
紀伊国」になりました。
従って、日本の地名の多くは「
漢字二文字」が多いですね。旧国名や都道府県名を見ていただければおわかりでしょう。
しかし、見渡せば、一文字や三文字の地名もみられます。これらの地名には様々な背景があるのでしょう。たとえば、近世になって名付けられた地名とかね。
そうそう、最近の流行なのでしょうか、市町村の合併で「ひらがな」の自治体名が増えていますね。これには、「
漢字の読みが難しかったり」、「対等合併の命名にしたい」という理由など様々な事情があるようです。
さて、皆さんのお住まいの「県名」「自治体名」「町名(字名・小字名)」はどのようなものでしょうか?調べて見ると意外な事実が浮かび上がるかもしれませんね。