氏・姓・名字・苗字
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■ 氏・姓・名字・苗字

・ 文部科学省: 現在は「名字」という表記が使われる。

・ 法務省: 「氏(うじ)」を正式名称として使う。法律上は「氏名」が正しい。

・ 氏: 古代の支配層の豪族を指す。「藤原氏」「大伴氏」など。地方の中小豪族や庶民は「氏」を持たなかった。

・ 姓: 天皇の支配をうけるもの全てが名乗る呼称。

・ 名字: 領地の地名。

・ 苗字: 出自を表す名。江戸時代には「苗字」を正式表示とした。日本は、古代から稲作文化で、稲は、春に苗を三本植えると、秋には三十本くらいに増殖(ぶんけつのこと)、多くの米粒が収穫できる。つまり、一年で十倍近く増えるこの苗の勢いを、一族の成長(兵力の拡大)にかけて「苗」の文字をあてたのではないか。【出典

■ 氏姓制度(しせいせいど)

・ 朝廷が、ある地域を治める小豪族を、中央の有力豪族である大伴氏を通じて支配する場合、その有力豪族には「大伴直(あたえ)」「大伴首(おびと)」「大伴部直(べのあたえ)」「大伴部首(べのおびと)」などの姓が与えられた。

・ 「臣」「連」「君」「直」「造」「首」

・ 臣: 「蘇我氏」「葛城氏」「阿部氏」「巨瀬氏」

・ 連: 「物部氏」「大伴氏」「土師氏

・ 古代には、「臣」「連」の部分を「カバネ」と言い、「蘇我臣」「大伴連」のように、カバネと氏の名を合わせたものを「姓」といった。「八色の姓

・ 「氏姓制度」から「名字」へ: 氏姓制度から名字に変化した大きな要因としてあげられるのが「大化の改新」。中央集権制度への移行に従って、戸籍制度が整備され、「姓」は天皇と怒婢(ぬひ・奴隷)以外すべてにつけられるなど、氏姓制度が広まった。その結果同じ姓の人が増えすぎて、結果として名字が広まった。【出典

■ 苗字(みょうじ)

・ 名字研究家の丹羽基二氏の「日本苗字大辞典」によると、日本の苗字は29万1531件。

# 苗字の起こり【出典
・ 「苗字」は古くは「名字」と記されている。中世の辞書や吾妻鏡などの史料には、「名字」とある。
・ 「名字」を「苗字」とするのは、江戸時代からで、明治政府では「苗字」を公式の表記とし、法的には「氏」を用いている。
・ 大化の改新の前は、豪族は「氏(うじ)」と「姓(かばね)」を持っていた。
・ 庶民の多くは、「支配者の氏に部をつけて」これを用いた。(例)蘇我氏の蘇我部。
・ 8世紀になると、戸籍制度の充実により、国民のすべてが「氏」を持つようになった。ただし「氏」をもつのは、「良民」だけで、「雑戸(ざつこ)」や「賤民(せんみん)」は「氏」をもたなかった。


# 参考資料(1)

# 参考資料(2)

# 参考資料(3)

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