「ざおうさん?」「ざおうざん?」
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■ 150415: 「ざおうさん?」「ざおうざん?」

先日、蔵王山の噴火の懸念のため火口付近に立入禁止情報が出されました。それをきっかけに、「蔵王山」の読みが「ざおうさん」か「ざおうざん」かという論争(笑)が一部で起きているようです。気象庁の英語表記が「ZAOZAN」であることから、あらためて「ざおうざん」なのかぁ、と思った人も少なくないようです。かくいう私もその一人。今まで、テレビなどをみても「ざおうざん」なんて読みは聞いた記憶がない。人間なんて、理屈よりも経験則で生きているケースが多く、「大分県」だって経験として「おおいた」とスムーズに読めますが、よくよく考えると「おおわけ」じゃないの?

「大分」の地名は、宮城県、福島県、愛知県、福岡県、大分県などにみられますが、宮城県、福島県、愛知県は「おおわけ」読み、福岡県は「だいぶ」読み、大分県(大分県大分市大分)は「おおいた」読みなんですねぇ。しかし、「大分県」だけがメジャーな地名で、あとは大字以下の地名なんで、どうしても「おおいた」読みが頭の中にある。
 言葉(日本語)の表記や読みには必ず時代的な揺れが伴います。したがって、たしかに「正しい表記」や「正しい読み」は存在しますが、世の中で広く一般に使われているものに軍配を上げたいと思います(笑)。

似たような事例として、山形市七日町は「なぬかまち」か「なのかまち」か?山形県の鶴岡は「つるおか」か「つるがおか」か、などもあるようです。しかし、「七日町」は地元の報道機関でも読みの基準が異なるという話を聞いたような気もします。

「蔵王山」は地元山形では普通に「ざおうさん」。「七日町」は地元山形では「なのかまち」読みが普通ですが、正確には「なぬかまち」だったかな?「鶴岡」は、元々は「つるがおか」読みだったが、ちまたの人たちが「つるおか」と読んでいるうちに、いつの間にか「つるおか」が正式になっちゃった。そうそう、滋賀県の甲賀市だって、普通は「こうが」だよなぁ。でも、正式には「こうか」で、たしかこの読み、住民投票で決めたんじゃなかったかなぁ?

それと、戸籍は「小澤」だが普段は「小沢」を使うとか。西日本出身の「中島」さん、読みは「なかしま」ですが、東京に出てきたら「なかじま」って呼ばれるのに慣れて、いつのまにか自分も「なかじまです」っていうようになったとか、様々あるようです。

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