勘違いの地名三本勝負
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■ 150319: 勘違いの地名三本勝負

世の中には「勘違い地名」というものが存在するようで、その中の代表的なものを三つご紹介します。
  
妛原】(あけんばら): 滋賀県
・ 滋賀県に江戸時代からみられる地名だが正確には「妛の真ん中の一の字は不要で山+女」

・ JIS漢字の第二水準に入れる際に使用した資料から作字した時、紙の影のようなものができて、それを一と誤認した。そこで、余計な「一」が入った「妛」という漢字として採用された。これをJIS漢字の幽霊文字というそうだ。もともと「山女」と書いて「あけび」と読みそれが縦に合成してできた漢字と言われる。たしかに、「あけび」を変換すると「山女」は出る。でも「妛」はでなかったなぁ。

・ 山女原(あけんばら): 滋賀県甲賀市土山町山女原(あけびはら)。戦国時代から近江国甲賀郡にみられた地名。長者村、あるいは安原村といったが、天正年間山女原と改めたという。天正11年の「貞徳日記」に「鈴鹿路はふさがりて安楽越をせしに、あけび原といふ山中にとまりて 川音に夏の夜ながき旅ねかな」とある。建久5年から山中氏の領地であったが、永禄年間、鮎河(あいが)城主黒川氏の領となり、天正13年、水口岡山城主中村一氏領となるまで続いた。【出典

・ 山女(あけび): 滋賀県甲賀市土山町山女原?地名はアケビの産地であったことによると伝える。【出典

・ 参考: 山女村: 富山県魚津市。江戸時代から明治時代の半ばにかけて越中国新川郡加積(かづみ)郷にみられた村名。
   
【三女子】(さんよし): 富山県高岡市には「三女子(さんよし)」という地名があるとも聞く( 富山県高岡市三女子)。この場合の問題は「読み」で「女子」をどうして「よし」というか?賢明な好い子は解りましたね(笑)ちなみに、地名の「よし」の多くは「葦(芦)」から転じたもののようです。
   
【小田】(やないだ): 滋賀県米原市小田(旧坂田郡山東町)
・ この地はかつて湿潤で柳の木が多く生えていて開墾した場所。そこで「やないだ」という地名ができて「梁田」と書いた。それが、後に「小田」になった。なぜだ?古い記録の「梁」の字の上の方をネズミがかじって、下の「小」の部分だけ残ったという、まさに人を食ったような話。地名伝説にはこういうのが多いな。

■ その他の勘違いの地名

# 小田原(おだわら): 神奈川県小田原市

■ 誤写地名: 「延喜式」には「近江国栗本(クルモト)郡」が、ある書では「栗太郡」とあり、用字の誤写である。従って、古代の地名と現代の地名を結びつけるのが難しい場合もある。【日本地名学を学ぶ人のために 吉田金彦・糸井通浩 世界思想社】【勘違いの地名三本勝負

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