「無し」は「有る」?
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■ 170225: 「無し」は「有る」?

まるで禅問答のような表題だ。

こち亀で有名な「亀有(かめあり)」。室町時代には「亀無」といい、古隅田川と葛西川が合流して「亀の背」に似た島のような地形に由来するという。それが、1644年に徳川幕府が地図を作るときに、「なし」では何も無いようで縁起が悪いと言う声があがり、縁起のいい「あり」に変えたという。

そこでだが、そもそも「亀無」などという表記がどうしてできたのかだが、「なし」は「無し」ではなく、肯定の「成す」が語源と言われる。それじゃぁ、最初から「亀成」でもすればいいのになぁ。
そういや、東京に似たような地名がある。「田無」ですねぇ。現在の、東京都西東京市田無町 。ここは、武蔵野台地上に位置し、田が無いことから起こった地名というが未詳という。武蔵野台地ですから、たしかに水田を作るのは難しく、「田が無い」ことが「田無」になったというのはわかる。しかし、地名などに「〜が無い」という名付けをするものだろうか?たしかに、本来「水があるのが当たり前の川に水がなければ」、「水無」「水無川」などという地名ができる可能性がある。しかし、武蔵野はたぶん、雑木林や原っぱが主で、有っても「畑」や「陸田」なのだろう。そのように土地の地名に、わざわざ「田が無い」という表現をするものだろうか?そこで、「亀有」のように考えれば、「田(水田・陸田)を成す」から転じて「田無」になった可能性もあるのではなかろうか?

ちなみに、岡山県に「羽無」という地名があるが、これは地名伝説によるようですね。

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