人名由来の地名 | |
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■ 170218: 「人名由来」の地名
全国には、数々の人名由来の地名があり、その多くは名字に由来する。
代表的なものはなんだろうねぇ。愛知県の豊田市なんかはそうかな?もっとも、出典は「トヨタ自動車」なんだろうが、「トヨタ自動車」のルーツは、創業家の「豊田家」であることを考えれば、「人名由来」の地名といってもいいだろう。
ちなみに、豊田市はかつては「挙母(ころも)」と言ったのかな。加えていえば、豊田の名字のルーツは遠江国(静岡県西部)だったかなぁ。
そうそう、豊田市といえば、徳川幕府の徳川家、つまり松平家の発祥の地でもある。くしくも、かつての「覇者」の徳川家(松平家)と、現代の「覇者?」のトヨタ自動車の発祥の地は同じなんだねぇ。そして、松平家の親族や譜代が全国に大名として広まったように、現代でもトヨタ自動車の関係者が全国に広まっているのだろう。まぁ、現在は「自動車販売店」と名を変えているが、今は中央から派遣された人よりも、地元の豪族(笑)出身の方が多いかな?
話はもどるが、松平家は十四松平家とか十八松平家とかいわれ、ルーツはほとんど同じようだが数多くの松平家があったみたい。その中に「大給松平家」があり、これは結構メジャー。江戸時代の諸藩を見ても、大給松平家の出というのが結構目立つ。六代家乗は家康の関東入国で上野国那波郡で1万石を賜り、関ヶ原の合戦後には美濃国の岩村藩2万石。子孫からは多くの老中が出て、遠江国浜松藩、上野国館林藩、下総国の佐倉藩、肥前国の唐津藩、山城国の淀藩を経て、三河国の西尾藩6万石。分家には美濃国の岩村藩3万石、豊後国の府内藩2万1千石、信濃国の田野口藩1万6千石などがある。
さて、この「大給」。微妙に難読。三河国出身の方や歴史好きの方なら読めるでしょう。普通に読めば「だいきゅう」とか「おおきゅう」でしょうが、古くからの地名の多くは訓読みが多いですから、「おお・・・」かな?おしい!読みは「おぎゅう」ですね。まぁ、「大分(おおいた)」もそうですが、人名や地名の読みは経験則ですからねぇ。「東海林」だって、「しょうじ」や「とうかいりん」と読みますが、名字の読みとしてはどちらも正解!
本題に戻りますが、「大給(おぎゅう)松平家」とは、「大給」を本拠地としていた松平家という意味ですね。ちなみに「大給」という地名、豊田市に残ってます。ところで、西尾市にも「大給」という地名があり、こちらがルーツ地か?と迷いますが、こちらは旧西尾藩主の大給松平家に因むようです。厳密に言えば、この場合の大給は名字とは言えず、通称みたいなもんなんでしょうが、それが地名となったという珍しい例ですね。
■ 人名の地名(どっちが先か不明のものも)
・ 滋賀県長浜市石田町。石田三成の出身地。
・ 京都市上京区主計町。主計頭であった加藤清正の屋敷があった。
・ 福井市佐内町。橋本佐内。
・ 小堀遠州は滋賀県長浜市小堀町の出身。
・ 蜂須賀小六は愛知県海部郡美和町蜂須賀の生まれ。
【人名由来の地名集】