古代豪族と苗字 | |
【参考資料・文献】 | 【利用上の注意】 |
名字の由来のTop | 地名の由来のTop |
名字と地名のMenu | 古代豪族 |
スポンサーリンク |
スポンサーリンク |
もともと大和朝廷は60くらいの【豪族】の連合国家だったと聞いたことがある。今で言えばアメリカ合衆国のような連邦政府ってことでしょうね。
※ 日本書紀では天武十三年(684年)十一月条に、八色の姓(やくさのかばね)の第二位として、朝臣姓を賜った五十二氏の名を上げている。その内訳は、旧臣姓が三十九、君姓が十一、連姓が二で、旧在地土豪系の豪族四十二氏、旧伴造(とものみやつこ)系の豪族十氏よりなる。
■ 地方出身氏族とその本拠地
・ 犬上君(近江国犬上郡)、上毛野君(上野国)、角臣(周防国都濃郡)、胸方君(筑前国宗形郡)、車持君(上野国群馬郡)、綾君(讃岐国阿野郡)、下道君(備中国下道郡)、伊賀臣(伊賀国伊賀郡)、阿閉臣(伊賀国阿拝郡)、波弥臣(近江国伊香郡波弥神社)、下毛野君(下野国)、佐味君(上野国縁野郡佐味郷・上野国那波郡佐味郷)、大野君(上野国山田郡大野郷)、池田君(上野国那波郡池田郷)、笠臣(備中国小田郡笠岡)
■ 氏(うじ)と姓(かばね)は古代天皇制の所産で、天皇と国家の礼制的支配秩序に屈した者(化内民・けないたみ)とそれ以外の人を区別する指標。
・ 蝦夷などは、化外民(けがいたみ)で、名前のみで氏姓がなかった。 渡来人は手続き後公民となることができた。
■ 大連(おおむらじ)
・ 連姓のトップで、大臣とならぶ最高の権力をもち、「大伴連」と「物部連」だけ。
■ 姓(かばね)はそれぞれの氏族の朝廷内での身分序列を表し、主に畿内の有力な氏族には臣・連のいずれかの姓が与えられ、中小豪族や地方豪族や渡来系の氏族には君(公)、造、首、直、史、勝などが与えられた。
臣姓をもつ氏族の多くは天皇家と同祖同族関係を首長国し、連姓や君姓の氏族は記・紀神話に由来する神別の系譜を名乗る場合が多い。
民衆は支配を受けた主家の氏名と部名を称し、大伴部、物部、蘇我部、忌部、藤原部、鳥取部、日置部、日下部、馬飼部、鞍作部などさまざまな氏姓が与えられた。
■ 氏姓制度の始まりは六世紀半ばの欽明天皇の頃で、氏名制度が確率したのは天智三年(664年)二月に公布された甲子宣(こうしせん)からのことで、日本書記には「天皇、大皇弟に命じて、冠位の階名を増し換ふること、及び氏上・民部・家部等の事を宣ふ」と記し、「其の大氏の氏上には大刀を賜ふ。小氏の氏上には小刀を賜ふ。其の伴造等の氏上には干楯・弓矢を賜う。亦其の民部・家部を定む。」とある。
民部、家部はそれらの氏族に与えられた部民、賤民のこと。
■ 弥生時代の各地の国のリーダーは、ヒコ(彦)、ヒメ(姫)の称号を得た一対の男女の首長。「女王卑弥呼と男弟」が代表的。 これらは、軍事的男王制に転換した四世紀後半には衰退し、五世紀後半には消滅した。
■ 神武天皇から仲哀天皇までは「ヒコ号」を含み、応神天皇以後は「ワケ(蔑称・和気)」・「スクネ(足泥・宿弥)」を名乗る天皇が登場する。
※ これ、ちょとわかんない。漢風諡号じゃなく和風諡号か?天智天皇は天命開別(あめみことひらかすわけ)
■ 日本書紀の持統紀五(691)年八月条に、十八の氏として「大美輪(おほみわ」「雀部(ささきべ)」「石上(いそのかみ)」「藤原(ふじはら)」「石川(いしかは)」「巨勢(こせ)」「膳部(かしはで)」「上毛野(かみつけの)」「大伴(おほとも)」「紀伊(き)」「平群(へぐり)」「羽田(はた)」「阿倍(あへ)」「佐伯(さえき)」「采女(うねめ)」「穂積(ほづみ)」「阿曇(あづみ)」の名がみえる。
■ 日本の古代・中世豪族は、その居住地名を名乗ることが多かった。「葛城」「蘇我」「平群」「吉備」「出雲」など。また、職業由来のものもあった。「犬養」「海部」「忌部」など。
主な古代豪族 |
■ 阿蘇(あそ)氏
■ 安曇(あづみ)氏
■ 阿閉(あへ)氏
■ 阿倍(あべ)氏
■ 阿保(あほ)氏
■ 海部(あまべ)氏
■ 池田(いけだ)氏
■ 忌部(いんべ)氏
■ 内(うち)氏
■ 卜部(うらべ)氏
■ 多(おお)氏
■ 大神(おおが)氏
■ 春日氏(かすが うじ): 春日氏の春日は春日山に由来する。
■ 賀茂(かも)氏
■ 河合(かわい)氏
■ 紀(き)氏
■ 吉備(きび)氏
■ 日下(くさか)氏
■ 久米(くめ)氏
■ 桑田(くわた)氏: 「桑田」の名字の由来
■ 毛野氏(けぬ うじ)
■ 甲賀(こうか)氏
■ 巨勢(こせ)氏
■ 佐伯(さえき)氏
■ 酒井(さかい)氏
■ 倭文(しとり)氏
■ 蘇我(そが)氏
■ 建部(たけるべ)氏
■ 橘(たちばな)氏
■ 田中(たなか)氏
■ 筑紫(つくし)氏
■ 鳥取(ととり)氏
■ 舎人(とねり)氏
■ 中野(なかの)氏
■ 永野(ながの)氏
■ 額田部(ぬかたべ)氏
■ 土師(はじ)氏
■ 平群(へぐり)氏
■ 穂積(ほずみ)氏
■ 前田(まえだ)氏
■ 壬生(みぶ)氏
■ 三宅(みやけ)氏
■ 八坂(やさか)氏
■ 矢作(やはぎ)氏
■ 山田(やまだ)氏
■ 美海(よしみ)氏
■ 和気(わけ)氏: 垂仁天皇の後裔の磐梨別公清麻呂が功績によって和気朝臣を賜ったことに始まる。
【参考資料】
・ ここまでわかった!古代豪族のルーツと末裔たち 新人物文庫
・ 「古事記」「日本書紀」から読み解く古代豪族の謎 「歴史読本」編集部 新人物文庫
・ 日本古代氏族事典 佐伯有清 雄山閣
・ ヤマト王権と十大豪族の正体 物部、蘇我、大伴、出雲国造家 関裕二著 PHP研究所